神奈川県民の皆様へ

今般の新型コロナウイルス感染症は拡大の一途をたどり、ついには政府による緊急事態宣言がさらに延長される事態となりました。県民の皆様は、より一層不
安な日々をお過ごしのことと思います。

昨今では、マスコミ報道などにより、感染リスクの高い職業として歯科医師、歯科衛生士などが挙げられていますが、幸いにして我が国では、新型コロナウイ
ルスが歯科診療により患者さんへ感染した報告は1例もありません。

また、歯科診療の中断は、口腔衛生状態の低下を招き、免疫力の低下や細菌性肺炎のリスクを高める恐れがあります。さらには新型コロナウイルス性肺炎
に罹患した際、重症化しやすいことが知られています。介護現場等での口腔環境の悪化は、特に肺炎重症化のリスクを高めます。

今は、誰もが新型コロナウイルス感染症にかかる可能性がある時だからこそ、命を守るためにも、口腔ケアが大事であると言えます。

歯科診療は「生命を守る」医療です。診療の継続・延期、メンテナンスの継続・延期など、ご自身での判断をなさらずに、かかりつけ歯科医にご相談ください。

県民の皆様には、ご迷惑をおかけする場面もあろうかと思いますが、皆様の身体の健康、お口の健康を守る事が、神奈川県歯科医師会の責務です。

感染拡大防止のために感染予防策の徹底を周知し、県民の公衆衛生の維持向上に努めていきたいと存じます。

2020 年 5 月 4 日
公益社団法人神奈川県歯科医師会