通院・治療継続をご自身で判断する前に「かかりつけ歯科医」にご相談ください

5月に入り緊急事態宣言が延期となりましたが、現在の新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえ、不要不急の外出自粛の中、歯科医院への通院をしてもよいのかと悩む人も少なくはありません。
自らの判断で歯科治療を中断することは、健康被害を招いたり歯が悪化する可能性もあります。自己判断せずにまずはご相談ください。
通院されることが難しい場合は電話などによりお薬を処方することなども可能です。新型コロナウィルス蔓延下の歯科医院受診についてFAQをまとめましたのでご参考にしてください。

歯医者はコロナの感染リスクが高いと聞きましたが、どうですか?

口の中には様々な細菌がいるため、歯医者では日常より感染対策をしっかり行っているところがほとんどです(*1)。例えば新型コロナウイルスの感染以前から肝炎やエイズ等のウイルス感染対策を行なっております。しかし皆様もご承知の通り、今回の新型コロナウイルスはいままで行っていた感染症対策だけでは対応するのが難しいともいわれています(*2)。感染症対策の徹底のため、問診、検温、換気、消毒、密を防ぐ為の予約調整等の感染予防対策が行われている歯科医院が多くなっています(*3)

  1. ①37.5度以上の発熱のある方
  2. ②せき、喉の痛みがある方
  3. ③味覚・嗅覚に以上のある方
  4. ④倦怠感や息苦しさがある方
  5. これらの症状がある方の治療をお断りする可能性があります。
    これらの対策は歯科医院以外でも行われており、
    診療所のスタッフや患者さん同士の感染を防ぐために重要なことです。何卒ご理解ご協力をよろしくお願いします。

歯科治療の中断により問題がでることはありますか?

痛いのを我慢して食べづらくなると、十分な栄養が取れず、体力や免疫力が下がる場合があります。歯が痛くなる原因としてむし歯・歯周病がありますが、特に糖尿病や人工透析などの持病がある方は、歯周病の悪化が全身状態の悪化に繋がる可能性が高くなります。
また、口の中が不衛生だと、細菌性肺炎のリスクが上がります。新型コロナウィルス感染症については、ウイルス性肺炎の後に生じる細菌性肺炎が症状を劇症化するという説(*4)もありますので、口腔衛生には注意が必要です。特に介護現場等での口腔環境の悪化は、特にリスクを高めます。

外出自粛中の歯の手入れはどうすればいいですか?

緊急事態宣言のこの時期は、生活リズムが不規則になりがちです。
こういう時こそ、歯磨きをしっかりすることで健康を維持する必要があります。特にお菓子やジュースなどを摂った後はしっかりと歯磨きをしてください。わからないことがあればかかりつけの歯医者にご相談ください。

参考

1)愛知県歯科医師会「新型コロナウイルス感染症 愛知県歯科医師会から緊急メッセージ」
2)広島県歯科医師会「県民の皆様へ 広島件歯科医師会からのお願い」
3)厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和2年3月 28 日)
4)厚生労働省 一般歯科診療時の院内感染対策に係る指針(第2版)

神奈川県歯科医師会・横浜市歯科医師会会員
松崎デンタルクリニック 松崎崇

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

もくじ