デンタルフロス(糸ようじ)のすすめ ―効果と使い方
- 執筆者
- 神奈川県歯科医師会会員・横浜市歯科医師会会員 川原 綾夏
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2025/03/28
- 歯とお口の基礎知識
歯垢は細菌の塊で、歯垢1mgあたり1億個以上の細菌が生息しています。歯垢中の細菌が原因で歯肉炎や歯を支える骨を溶かす歯周病になってしまいます。このような、歯肉炎や歯周病を予防、治療を行うのに重要なことは歯垢を除去することです。歯垢を除去する方法には、ブラッシングを主とする機械的歯垢除去と洗口液などを用いた化学的歯垢除去があります。歯垢は細菌が形成する、ぬめりのある薄い粘着物で覆われています。この、ぬめりのせいで化学的な洗口液がなかなか歯垢の中の細菌に届きにくいという問題があります。そのため、効率的に歯垢を落とすにはブラッシングなどを用いて歯垢を除去することが重要となります。
しかしながら、ブラッシングのみでは歯と歯の間の歯垢を取り切ることが難しいとされています。ブラッシングのみでは歯と歯の間の歯垢は58%除去されたという実験があります。1)残りの4割の歯垢は残ってしまうとい結果でした。その実験では、ブラッシングに歯間ブラシを併用すると95%の歯垢除去、ブラッシングのデンタルフロスを併用すると86%の歯垢除去ができたと報告されています。よって特に歯と歯の間が開いているケースに関しては、補助清掃器具である歯間ブラシやデンタルフロスの使用をブラッシングに加えて行うことが歯垢を効率的に落とす方法となっています。
歯間ブラシ、デンタルフロスには形や素材など様々な特徴があります。ご自身が使いやすいものを選択することが良いです。歯間ブラシとデンタルフロスのどちらかを選択する場合、歯と歯の間の隙間が大きいケースに関しては歯冠ブラシの使用をすることが多い傾向にあります。
デンタルフロスにも種類があります。ハンドルがついているタイプや、糸の素材がツルツルしているなど素材による違いもあります。今回ご紹介するフロスは巻尺式のフロスでありながら、広い歯と歯の間やブリッジやインプラントのケアにも適しているものです。
バトラーイージースレッドフロス
イージースレッドフロスを引き出すと緑の硬い部分と白いフワフワのフロス部分が繋がっています。緑の部分でカットして使います。緑部分は硬い素材になっているので歯と歯の隙間にイージー(簡単に)入れることができます。
緑の部分を歯と歯の間から通すことができるため、隣同士の歯が固定されているブリッジや矯正治療中の方にもおすすめです。今までのフロスにない、機能とおしゃれさを兼ね備えているイージースレッドフロスを使用してセルフケアの質を高めてみるのはいかがでしょうか。
- 執筆者情報
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川原 綾夏神奈川県歯科医師会会員・横浜市歯科医師会会員
カナリア歯科クリニック