神奈川県歯科医師会について一枚の絵

Vol.1406

「二人モデルの光と影」 大津 優会員

 私が一週に一度通っている油絵人物専科の教室には月ごとにモデルもポーズのテーマも変わる。通常モデルは二人で、約二十人余りの生徒を二組に分けるように間隔を空け、独自にポーズをとる。
 油絵を始めて十二・三年経つが、ここ七・八年は三十号のキャンバスに二人共画く事にしている。離れているモデルを画面一杯に画くのだが、二人をどう組み合わせるかが難しく、月四回の内このために初回を丸々費やしてしまう事も間間ある。
 左右に分かれたモデルを右左入れ換えたり、前後にしたり、上下に遠近をつけたり、頭を絞る。更に厄介なのは光である。広い教室なので光源が一つでなく複数であるので、人肌の微妙な明暗が二人に統一されないのだ。
 そのまま画いたら絵を見る人には不自然に映るだろう。そこでいろいろ試みているが肌の色合い、凹凸等、ポーズにより実に難しい。
 この二つが目下私の最大の課題であり、画く事への意欲を掻き立たせてくれる源でもある。

(著 本人)